Classici giapponesi con furigana
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はんしちとりものちょう
時代推理小説 半七捕物帳(三)
岡本 綺堂
Leggi 時代推理小説 半七捕物帳(三) (はんしちとりものちょう) di 岡本 綺堂 (おかもときどう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 201.612 caratteri · 405 schermate
それで主人の方でも逐い出さず、女の方でも逃げ出さず、不断はひどく睦まじく暮らしていたと云います。それは大抵の弟子たちも薄々知っていたのですが、そのなかで其蝶は一番親しく出入りをするだけに、とんだ折檻の場へ来あわせて、留め男の役をつとめたことも度々あるそうです」
「そんなに度々折檻されていたら、お葉のからだに疵あとでも残っていそうなものでしたが……」
死骸を検視のときになぜそこに眼をつけなかったかと、わたしは半七老人の不注意を嘲りたいように思った。
「ごもっともです」と、老人はまじめにうなずいた。「まったく我々の不注意と云われても一言もないわけです。しかし其月の折檻は普通の継子いじめなどのように、打ったり蹴ったり抓ったりするのではありません。ちょっとお話にも出来ないような、むごたらしい猥褻な刑罰を加えて苦しめるのですから、死骸のからだを一応あらためたくらいでは判りません。そこはお察しを願います。そこで、其蝶がいつも仲裁役をつとめているうちに、根が浮気者のお葉ですから、そんな折檻にも懲りないで、其蝶に色目を使うようになって来たんです。其月がむごい折檻をすればするほど、女は意地になってますます気を揉むように仕向ける。