Classici giapponesi con furigana
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はんしちとりものちょう
時代推理小説 半七捕物帳(二)
岡本 綺堂
Leggi 時代推理小説 半七捕物帳(二) (はんしちとりものちょう) di 岡本 綺堂 (おかもときどう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 215.865 caratteri · 432 schermate
ていた。はじめは二人ともに黙ってちびりちびり飲んでいるらしかったが、そのうちに年上らしい一人の男が微酔機嫌で云い出した。
「え、おい。あの餓鬼をどうかしてくれねえじゃあ困るじゃねえか。どうで田の草を取っていた日向くせえ女だ。気に入らねえのは判り切っているが、眼をつぶって往生してくれ。あいつに逃げられるとまったく困るから」
若い男は黙っていた。
「あいつの足止めをするのは慾得ばかりじゃあいけねえ。そこで色男に頼むんだ。我慢して相手になってやってくれ。恋と情けのしがらみに、とか何とかいうのはここのことだ。なにも一生の女房にするというわけじゃあねえ。ちっとの間の辛抱だよ」
「そんな罪なことはしたくないから」と、若い男は溜息まじりに云った。
「ひどく聖人になり澄ましたな」と、年上の男はあざわらった。「ええ、おい。嘘にもほんとうにもしろ、お嬢さんと駈け落ちをしたという色男じゃあねえか。どうで溷鼠だ。今更まじめな面をしたって、毛の色は白くならねえぜ」
「わたしも今になって後悔している。ふだんから眼をかけて下さるおかみさんに口説かれて、よんどころなく引き受けてしまったが、ああ悪いことをしたと此の頃じゃあ切りに後悔している。