Classici giapponesi con furigana
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はんしちとりものちょう
時代推理小説 半七捕物帳(二)
岡本 綺堂
Leggi 時代推理小説 半七捕物帳(二) (はんしちとりものちょう) di 岡本 綺堂 (おかもときどう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 215.865 caratteri · 432 schermate
あった。六畳ばかりの玄関には十四五人の男や女が押し合うように詰めかけていて、坐り切れない人達は式台の上までこぼれ出していた。半七もおとなしくそこに坐って、自分の順番のくるのを待っていると、そのあとから又五、六人がだんだんはいって来た。そのなかには子分の善八もまじめな顔をしてまじっていた。かれは勿論半七の方を見返りもしないで、ほかの人達となにか小声で話しているらしかった。
一人ひとりの祈祷や占いが可なり長くかかるので、半七は一ほども待たされたが、それでも根よく辛抱していた。先の人が立ち去ると、入れ代りのように後の人がまた詰めかけて来るので、玄関にはいつでも十四五人が待ちあわせている。なるほど、なかなか流行ることだと半七は思っていると、やがて自分の番がまわって来て、かれは正面の祈祷所へ通された。
祈祷所は十五六畳ばかりの座敷で、その構えは先に多吉が報告した通りであった。正面には御簾を垂れて、鏡や榊や幣束などもみえた。信心者からの奉納物らしい目録包みの巻絹や巻紙や鳥や野菜や菓子折や紅白の餅なども其処らにうず高く積まれてあった。若い美しい行者は藁の円座のようなものの上に坐って、手には幣束をささげていた。