Classici giapponesi con furigana
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はんしちとりものちょう
時代推理小説 半七捕物帳(二)
岡本 綺堂
Leggi 時代推理小説 半七捕物帳(二) (はんしちとりものちょう) di 岡本 綺堂 (おかもときどう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 215.865 caratteri · 432 schermate
「おかみさんと番頭さんが土蔵のなかで首をくくったんだ」
「まあ……」
「全くびっくりするじゃねえか。何ということだ。呆れてしまった」
兼吉は罵るように云いながら、火鉢の小縁で煙管をぽんぽんと叩くと、文字春の顔の色は灰のようになった。
「どうしたんでしょうねえ、心中でしょうか」と、彼女は小声で訊いた。
「まあ、そうらしい。別に書置らしいものも見当らねえようだが、男と女が一緒に死んでいりゃ先ずお定まりの心中だろうよ」
「だって、あんまり年が違うじゃありませんか」
「そこが思案のほかとでもいうんだろう。出入り場のことを悪く云いたかねえが、あのおかみさんも一体よくねえからね。いつかも話した通り、お安という貰い娘をむごく追い出したのも、おかみさんが旦那に吹っ込んだに相違ねえ。そんなことがやっぱり祟っているのかも知れねえよ。なにしろ津の国屋は大騒ぎさ。二人も一度に死んでいるんだから、内分にも何にもなることじゃあねえ。取りあえず主人を下谷から呼んでくるやら、御検視を受けるやら、家じゅうは引っくり返るような騒動だ。なんと云っても出入り場のことだから、おいらも今朝から手伝いに行ってはいるが、娘と奉公人ばかりじゃあどうすることも出来ねえので弱っている」