Classici giapponesi con furigana
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はんしちとりものちょう
時代推理小説 半七捕物帳(二)
岡本 綺堂
Leggi 時代推理小説 半七捕物帳(二) (はんしちとりものちょう) di 岡本 綺堂 (おかもときどう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 215.865 caratteri · 432 schermate
思案しながら半七は、再び善昌の死骸に眼をやると、首のない尼は白い麻の法衣を着て横たわっていた。半七はその冷たい手を握ってみた。
もしもお国が帰って来たらば、そっと自分のところまで知らせてくれと頼んで置いて、半七はひと先ずここを引き揚げることになった。暑い時分のことであるから、信者たちがあつまってすぐに死骸の始末をすると五兵衛は云っていた。
「勿論このまま打っちゃっても置かれめえが、火葬にするのはお見合わせなさい。この死骸について、後日又どんなお調べがないとも限りませんから」と、半七は注意した。
「では、土葬にいたして置きます」
五兵衛と伊助に見送られて、半七はここを出た。
さっきから余ほどの時間が経ったようであるが、七月なかばの日はまだ沈みそうもなかった。片蔭のない竪川の通りをふたりは再び汗になって歩いた。
「蝶合戦のあったというのはここらだな」
「そうでしょう」と、熊蔵は云った。「わっしは見なかったが、なんでも大変な評判でしたよ」
「むむ。評判だけは俺も聴いている」と、半七は立ちどまって川の水をながめていたが、やがて子分にささやいた。「おい、おめえはさっきあの木像を嗅いで、どんな匂いがした」