Classici giapponesi con furigana
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はんしちとりものちょう
時代推理小説 半七捕物帳(五)
岡本 綺堂
Leggi 時代推理小説 半七捕物帳(五) (はんしちとりものちょう) di 岡本 綺堂 (おかもときどう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 215.744 caratteri · 434 schermate
そこで、親分、いよいよ踏み出してくれますかえ」
「行って見てもいいが、おれの一存で返事は出来ねえ。たとい七里の道中でも、横浜となれば旅だ。八丁堀の旦那に相談して、そのお許しを受けにゃあならねえ。あしたの午過ぎに、もう一度来てくれ」
「ようがす、久しぶりで江戸へ帰って来たついでに、四、五軒顔出しをする所がありますから、あした又出直してまいります」
三五郎はなにか横浜のみやげを置いて帰った。それと入れちがいに多吉が来た。
「たった今、横浜から三五郎が来たよ」
「そりゃあ惜しいことをした」と、多吉は舌打ちした。「あいつ此の頃は景気がいいと云うから、見つけ次第に貸しを取り返してやろうと思っていたのだが……」
「いくらの貸しだ」
「三歩さ」
「三歩の貸しを執念ぶかく付け狙うほどの事もあるめえ」と、半七は笑った。「実は、あいつも商売用で出て来て、おれに加勢を頼むのだ。都合によったら旅へ出なけりゃあならねえ」
「横浜へ伸すのですか」
半七からひと通りの話を聞かされて、多吉は仔細らしくうなずいた。
「そいつは何とか早く埓を明けてやらなけりゃあいけますめえ。日本の役人ペケありますなんて、毛唐人どもに笑われちゃあ癪ですからねえ」