Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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はんしちとりものちょう

時代推理小説 半七捕物帳(五)

岡本 綺堂

Leggi 時代推理小説 半七捕物帳(五) (はんしちとりものちょう) di 岡本 綺堂 (おかもときどう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 215.744 caratteri · 434 schermate

Aozora Bunko

呼び物の虎が出て来ない上に、錦祥女を勤める坂東小三津という女役者も急病だというので、きょうは舞台を休んでいるのです。表向きは急病と云っているが、実は其のゆくえが知れないので、芝居の方じゃあ大騒ぎをしているそうです。時が時だけに、少し変じゃあありませんかね」

「むむ。それも面白くねえな」と、半七は舌打ちした。「そこで小三津の家はどこだ」

「小三津は師匠の小三の家にいるのです。小三の家は善光寺門前です」

「照之助の家は……」

「照之助は兄きの岩蔵と一緒に、若松町の裏店に住んでいます。兄きも役者で市川岩蔵というのですが、芝居が半分、博奕が半分のごろつき肌で、近所の評判はよくねえ奴です。おふくろはお金といって、常磐津の師匠の文字吉の家へ雇い婆さんのように手伝いに行っていますが、こいつもなかなかしっかり者のようです。実は照之助の家を覗きに行ったのですが、兄きも弟も留守で、家は空ッぽでした」

「岩蔵はどこの小屋に出ているのだ」

「弟と一緒に、ここの芝居へ出ていたのですが、それに就いて何か面倒が起こって、この二、三日は休んでいるようです」

これで唐人飴の謎も半分は解けたように、半七は思った。