Classici giapponesi con furigana
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とけいやしきのひみつ
時計屋敷の秘密
海野 十三
Leggi 時計屋敷の秘密 (とけいやしきのひみつ) di 海野 十三 (うんのじゅうざ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 36.481 caratteri · 74 schermate
いや、はいっていないわけではない。そこにはいっていた油絵らしいものが、切りとってあった。それは肖像画らしかった。
八木君目ざめる
話は、八木のことにもどる。
八木君は、空井戸の中にひとりぽっちとなり、心細くなっていた。空井戸の底から上を見上げたとき、井戸の上あたりで、鬼火が二つおどっているのを見て、びっくりした。そこまでの話は、前にしておいた。
八木君は、肝玉のすわっている方であった。けれども、青白い鬼火がふわふわと宙におどっているのをこんな場所でしかも心細いひとりぽっちで見物したんでは、あまりいい気持ではない。
「あああァ……」
と、八木君は声をあげて、地下道をまた奥の方へ逃げこんだ。
そこで彼は小さくなって、土の壁にもたれてかがんでいた。恐ろしさに気がつかれ、その上に、ここへはいってからの活動のつかれも一時に出て来て、八木君はいつとも知らず睡りこんでしまった。
それからどのくらい時間がたったか、八木君は知らなかった。
夢の中に、カーン、カーン、と天主教会の鐘がなるひびきを聞いた。大司教さまが、盛装をしてしずしずとあらわれた。と、下から清水がこんこんわき出して……。