Classici giapponesi con furigana
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あんごうレコードじけん
暗号音盤事件
海野 十三
Leggi 暗号音盤事件 (あんごうレコードじけん) di 海野 十三 (うんのじゅうざ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 11.583 caratteri · 24 schermate
私は呻った。蓄音機は、最近誰かが音盤をかけて鳴らしたらしく、廻転盤には埃のたまっている上に、指の跡がまざまざついているのであった。そして針があたりに散乱しているところから見て、この蓄音機を懸けた者は、たいへん気がせいていたのだと思われる。
「すると、誰か既に、この蓄音機に目をつけて、さんざん探した者があるんだな」
私はちょっと失望したが、しかしすぐ気をとりかえした。あわて者は、肝腎の宝物に手をふれても、それと気がつかないだろう。まだ脈があるにちがいないと、私は合点のいくまで調べる決心をした。
私は、蓄音機をかけてみようと思った。廻転盤の上には、音盤が載っていなかった。
「音盤はどこにあるのかしらん」
私はあたりを見廻した。あった。
音盤を入れる羊の皮で出来た鞄が、小卓子の上にのっていた。その中を調べてみると、音盤が十枚ほど入っていた。私はその一枚一枚をとりあげてラベルを見た。
これはいずれも英国の有名な某会社製のものであって、曲目は「ホーム・スイートホーム」とか「英国々歌」とか「トロイメライ」とかいう通俗なものばかりであった。
私はその一枚をとって、蓄音機にかけてみた。