Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

ja-reading.com

Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.

つきかげ

月かげ

豊島 与志雄

Leggi 月かげ (つきかげ) di 豊島 与志雄 (とよしまよしお) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 6867 caratteri · 14 schermate

Aozora Bunko

球を撞いてる時だってそうです。初棒に取る数が偶数か奇数かで、そのゲームの勝負が分るんです。朝起きて時計の針を見ると、その針のある場所で、一日の運勢が分るんです。そんな風にいつでも、何をするにも、前以て何かで占わずにはいられないんです。電車の番号、電信柱の数、どこそこまでの足数、時計の針、出っくわす男女の別、何でだって占えるんです。」

「そして本当にあたるんですか。」

「奇体にあたりますよ。」

私はふと先刻からのことを思い出して、可笑しくなってきた。

「おい光ちゃん、大変だよ。占いは最初の一番だけだから、この人が僕とのジャンケンに勝ったし、君は皆とのジャンケンに勝ったんだから、君達二人は結婚することになりそうだね。」

「あら嫌だ、そんなこと。」

くるりと向うを向いて怒った風をしたが、肩がぴくりとして、放笑してしまった。それで皆も笑い出した。彼もただにやにや笑っていた。

所が、その皆の笑が沈まって、一寸沈黙が落ちてきた時、妙なことが起った。その夜更に、皆一つの卓子に集って、がらんとした中に白々と電燈がともってる、その閉め切った広い室の、窓の一つががたんと開いて、冷たい影が――空気が、すーっと流れ込んできた。