Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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げつめい

月明

豊島 与志雄

Leggi 月明 (げつめい) di 豊島 与志雄 (とよしまよしお) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 16.772 caratteri · 34 schermate

Aozora Bunko

寝転んでると、自分でもおかしいほど眠くなった。姉と俊子との話を音楽のように聞きながら、いつのまにか眠ったらしい。

眼を覚すと、室の中には誰も居なかった。電灯の光りが余り明るすぎた。寝返りをしてみた――いつのまにか枕をして褞袍を着ていた。

「静ちゃん、眼がさめたの。」

わざと返辞をしなかった。

暫くすると、また次の室から前より低い声で、

「俊子さんもいらっしゃるから、トランプでもしませんか。」

それでも黙っていた。俊子が帰ろうともしないで落付いてることが、食後姉と物影でひそひそ話していたことが、頭の底で気にかかっていた。

あたりがしいんとした。

長い時間がたったようだった。……

「そんなでもないじゃないの。」

「あなたは夜中のことを知らないからよ。」

「毎晩なの。」

「いいえ、一晩置きくらい。」

「そう。不思議ねえ。」

「親戚に精神病の人は居ないかって聞かれた時は、私どうしようかと思ったわ。」

「だって、あれくらいならまだ大丈夫よ。伯母さんやなんかに相談して大袈裟になると、却って神経を苛立たせはしないかしら。」

「それもそうね。」

「も少しそっとしておいて様子を見た方が……。