Classici giapponesi con furigana
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きのこせっぽう
木の子説法
泉 鏡花
Leggi 木の子説法 (きのこせっぽう) di 泉 鏡花 (いずみきょうか) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 17.107 caratteri · 34 schermate
脚気がむくみ上って、もう歩けない。
小児のつかった、おかわを二階に上げてあるんで、そのわきに西瓜の皮が転がって、蒼蠅が集っているのを視た時ほど、情ない思いをした事は余りありません。その二階で、三人、何をしているかというと、はなをひくか、あの、泥石の紙の盤で、碁を打っていたんですがね。
欠けた瀬戸火鉢は一つある。けれども、煮ようたって醤油なんか思いもよらない。焼くのに、炭の粉もないんです。政治狂が便所わきの雨樋の朽ちた奴を……一雨ぐらいじゃ直ぐ乾く……握り壊して来る間に、お雪さんは、茸に敷いた山草を、あの小石の前へ挿しましたっけ。古新聞で火をつけて、金網をかけました。処で、火気は当るまいが、溢出ようが、皆引掴んで頬張る気だから、二十ばかり初茸を一所に載せた。残らず、薄樺色の笠を逆に、白い軸を立てて、真中ごろのが、じいじい音を立てると、……青い錆が茸の声のように浮いて動く。
(塩はどうした。)
(ござんせん。)
(魚断、菜断、穀断と、茶断、塩断……こうなりゃ鯱立ちだ。)
と、主人が、どたりと寝て、両脚を大の字に開くと、
(あああ、待ちたまえ、逆になった方が、いくらか空腹さが凌げるかも知れんぞ。