Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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ほんしゅうおうだん つうかいとほりょこう

本州横断 痛快徒歩旅行

井沢 衣水

Leggi 本州横断 痛快徒歩旅行 (ほんしゅうおうだん つうかいとほりょこう) di 井沢 衣水 (いざわいすい) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 14.069 caratteri · 29 schermate

Aozora Bunko

五人は湖畔を辿って菖蒲ヶ浜へ出た。ここは昼なお暗き古木が深々として茂っている。この中に山林局の養魚場がある。白亜の洋館に行き養魚の有様を見んと訪えば、ここに偶然にも、僕の旧知、法科大学生福田甚二郎君がいて、種々養魚上の説明をしてくれ、ここの所長をしている谷口利三郎氏も出て来られて、雨中に学術上の説明をしてくれた。

ここを出て地獄茶屋でひと休み息んでいると、只事ならぬ叫び声が聞える。スワ何事の出来と、四人一度に飛び出す。見れば一頭の悍馬谷川へ陥ちて今や押し流されんず有様。何でこの状を目睹して躊躇すべき。将軍、忽ち着のみ着のまま川の中へ飛び込んで口元を確かと握り、金剛力を振い起こし、「エーヤッ」とばかりに引揚げた。呆気に取られて見ていた馬子さん、涙を流さんばかりに、

「どうもありがとうござんした。お陰様で……」

と平身低頭礼を言っている。馬殿、鼻をブルンブルンいわせながら、一声風に嘶いてヒーン。

将軍濡鼠のごとくなって陸に上がり、茶屋でボロ洋服を乾かす。

竜頭の滝を見て、戦場ヶ原の入口に入りし時は、雨ようやく晴れて、額が痛くなるほど黒髪山が頭上にのぞいている。