Classici giapponesi con furigana
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ザボンのはなのさくころ
杉田久女随筆集
杉田 久女
Leggi 杉田久女随筆集 (ザボンのはなのさくころ) di 杉田 久女 (すぎたひさじょ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 15.008 caratteri · 31 schermate
(4) 小説的な句
近代俳句の一つの傾向は、人生の断片を小説戯曲化している事である。
霜におくりて手も相ふれで別れけり より江
霜の夜道を互に黙々と手さえふれあわで、送り送らるる男と女。何となく燃えしぶった白けた心持で、其儘別れて始末ったという、別れる迄の小説的な事実。
カルタ切れどよき占も出ず春の宵 より江
呪ふ人はすきな人なり紅芙蓉 かな女
春宵美しいびろど張の椅子に一人の女が、カルタの札を白い指で弄びつつ人待顔に、ひとり占をしている。ドアがあく。小間使が一通の手紙をもってはいってくる。よき占も出ず……小説的な運命の展開……。芙蓉の句。三角関係か夫婦か、兎も角も呪わしく思いこんでいる人がある。けれど逢えば好きなんだと親しみを感じる。そのすぐ下から又蛇の如くからみあう執念さ、呪、疑惑。複雑した短篇物の一シーンである。
花疲れ卓に肱なげ料理注文 みどり
レストランか何ぞの一室、花見疲れの女が豊満な肱をテーブルに投げ出し、注文した料理を待っている。カーテンの透間から花埃がザラザラ吹きこみ、見下ろす町は灯り、電車が織る。白粉をこくぬった給仕女のしな、女と男との対話等のけだるさ悩ましさが交錯した春夕の一幕物の場面とも見ゆる。