Classici giapponesi con furigana
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じろうものがたり
次郎物語
下村 湖人
Leggi 次郎物語 (じろうものがたり) di 下村 湖人 (しもむらこじん) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 146.773 caratteri · 294 schermate
」
「生意気でも、そのぐらい勇敢だと頼もしいじゃないか。入学早々、五年生全部を向こうにまわして悠々たる態度を見せるなんて、この学校としても、全く歴史的だよ。」
「歴史的とは驚いたね。はっはっはっ。」
「いったい、何というんだい、そいつの名は?」
「本田とか言ってたよ。」
恭一は、それまで大した興味もなく、はたで聞いていたが、本田という名が出ると、ぎくっとして眼を見張った。
「そうだ、本田次郎っていうんだそうだ。」
「どこの奴かね。……おい、本田君、知らんか。君と同姓だが。」
みんなは一せいに恭一を見た。恭一の青ざめた顔は、今度は急に赧くなった。
「まさか、君の弟じゃないだろうな。」
他の一人が追っかけるようにたずねた。
「次郎だと、弟だが……」
恭一は、やっと答えて、眼をふせた。
「弟? そうか。そう言えば、今度君の弟が入学試験をうけるって、いつか言っていたようだね。」
「しかし、本田の弟にしちゃあ、すごく勇敢だね。ふだんから、そうなんか。」
恭一はまた顔を赧らめたが、
「うむ、小さい時から乱暴だったよ。しかし、この頃はそうでもなかったんだが……」
「それで、その次郎君、どうしていたんだ、昨日は?」