Classici giapponesi con furigana
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じろうものがたり
次郎物語
下村 湖人
Leggi 次郎物語 (じろうものがたり) di 下村 湖人 (しもむらこじん) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 146.773 caratteri · 294 schermate
日曜などには、二人は、終日、人生観めいたような話をして暮すこともあった。
「物はわかる方だと思うがね。」
恭一は、多少みんなに気兼ねしながら答えたり
「もの事をよく考える方かね。」
「うむ、去年一度入学試験で失敗したんだが、それから一年ばかり、しょっちゅう、いろんなことを一人で考えていたようだ。」
「僕、いっぺんも会ったことがないようだね。君の家でも。」
「ずっと田舎の親類の家にいたもんだから……」
「そうか……。」
大沢は何か考えるふうだったが、それっきり口をつぐんだ。すると、ほかの一人が言った。
「どうだい、本田の弟だったら、これから狐なんかにいじめられないように、四年生でバックしてやろうじゃないか。」
「よかろう。」
すぐ賛成者があった。
「どうせやる以上は、堂々の陣を張って、だらしのない今度の五年生を反省させるところまで行くんだな。」
「むろんだ。個人の問題じゃつまらんよ。」
「しかし、そうなると、いよいよ四年対五年の対立になるが、それでもいいかね。」
と自重論が出て来た。
「かまうもんか、これも校風刷新のためだ。」
「しかし、下級生をバックして五年生に対抗するのは、やぶ蛇だぜ。