Classici giapponesi con furigana
ja-reading.com
Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.
しょうせつのかきおき
正雪の遺書
国枝 史郎
Leggi 正雪の遺書 (しょうせつのかきおき) di 国枝 史郎 (くにえだしろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 7367 caratteri · 15 schermate
正雪、鈍才ではございますが、この徒と肩を並べた時だけは、やはり采配を握る者は自分を措いて他にないということを、感じさせられるのでございます。それか有らぬかこれらの者は、ちょうど慈父でも慕うように、私を慕うのでございました。
慕われるというこの苦痛! 慕われるというこの快感! この感情こそは、私を駆って私に貴郎を裏切らせ、私の生命を同志の者に投げ与えさせたのでございます。
4
寛永十三年十一月、七十五名の頭立った者が血判を据えた謀叛の趣意書を私の前へ突き付けて、私に謀叛を勧めました。頭目になるようにというのでした。彼等をしてこの様にいわしめたのはやはり私でございましたが、いよいよ彼等にこう出られて見ると、気の毒に思わざるを得ませんでした。
「俺を幕府の細作とも知らず、俺の詭計に引っかかるとは思えば気の毒な連中ではある」
惻隠の情とでもいうのでしょうか、こういう感情が湧くと一緒に自己譴責の心持も、起こらない訳にはいきませんでした。
爾来私は彼等を相手に、所謂る謀叛の旗上げの準備に取りかかったのでございます。
私は彼等に云いました――
「先ず其の方寸としては最初江戸にて事を起こし漸次駿府大阪京都と火の手を挙ぐるがよろしかろう。