Classici giapponesi con furigana
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ぶけわらじ
武家草鞋
山本 周五郎
Leggi 武家草鞋 (ぶけわらじ) di 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 17.835 caratteri · 35 schermate
そう気づいたとき新道普請の人夫の話を聞いたのである。
明くる朝はやく、まだ暗いうちにかれは身仕度をして家をでかけた。老人にはなにも云ってなかったが、いねが腰弁当を作って持たせて呉れた。普請場は二俣の南口から山越えに犬居へぬけるもので、中泉の代官所が支配となり、費用は国領と村郷との折半もちということだった、それで村郷からと代官所扱いと二組の人夫が出るのだが、村方はまだ農繁期で人手が足らぬため、日雇いを募ってそれに代えていたのである。そのとき工事は鳶山という赭土山の切通しにかかっていた、仕事は崖を崩すのと土運びと二つあり、伝三郎は崩すほうを望んだ。
久しぶりの力わざで、疲れはしたが気持はよかった。三日めに雨が降って休んだが、それからは秋晴れが続き、鍬の使いようもしだいに馴れていった。小休みのときなど、汗を拭きながら草原に腰をおろすと、天竜川の大きく曲流しているあたりから対岸の野山まで、うちわたしてみえる広い眺めがあり、じっと見ていると骨まで洗われるような清爽な感じだった。しかしそうして日の経つうちに、まわりの人足たちが反感のある眼でこちらを見るのに伝三郎は気がついた。