Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

ja-reading.com

Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.

わすれえぬひとびと

武蔵野

国木田 独歩

Leggi 武蔵野 (わすれえぬひとびと) di 国木田 独歩 (くにきだどっぽ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 94.018 caratteri · 192 schermate

Aozora Bunko

次の日奥の一室にて幸衛門腕こまぬき、茫然と考えているところへお絹在所より帰り、ただいまと店に入ればお常はまじめな顔で

『叔父さんが奥で待っていなさるよ、何か話があるって。』

お絹にも話あり、いそいそと中庭から上がれば叔父の顔色ただならず、お絹もあらたまって

『叔父さんただいま、自宅からもよろしくと申しました。』

『用事は何であったね、縁談じゃアなかったか。』

『そうでございました、難波へ嫁にゆけというのであります。』

『お前はどうして』と問われてお絹ためらいしが

『叔父さんとよく相談してと生返事をして置きました。』

『そうか』と叔父は嘆息なり。

『叔父さんのご用というのは何。』

『用というのではないがお前驚いてはいけんよ、吉さんはあっちで病死したよ。』

『マあ!』とお絹は蒼くなりて涙も出でず。

『実はわたしも驚いてしまったのだ、昨夜何屋の若者が来て、これこれの客人がすぐ来てくれろというから行って見ると、その人はあっちで吉さんとごく懇意にしていた方で、吉さんが病気を親切に看病してくださったそうな。それで吉さんの死ぬる時吉さんから二百円渡されてこれを三角餅の幸衛門に渡し幸衛門の手からお前に半分やってくれろ、半分は親兄弟の墓を修復する費用にしてその世話を頼むとの遺言、わたしは聞いて返事もろくろくできないでただ承知しましたと泣く泣く