Classici giapponesi con furigana
ja-reading.com
Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.
むさしの
武蔵野
国木田 独歩
Leggi 武蔵野 (むさしの) di 国木田 独歩 (くにきだどっぽ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 15.584 caratteri · 31 schermate
頭の上の梢で小鳥が鳴いていたら君の幸福である。すぐ引きかえして左の路を進んでみたまえ。たちまち林が尽きて君の前に見わたしの広い野が開ける。足元からすこしだらだら下がりになり萱が一面に生え、尾花の末が日に光っている、萱原の先きが畑で、畑の先に背の低い林が一叢繁り、その林の上に遠い杉の小杜が見え、地平線の上に淡々しい雲が集まっていて雲の色にまがいそうな連山がその間にすこしずつ見える。十月小春の日の光のどかに照り、小気味よい風がそよそよと吹く。もし萱原のほうへ下りてゆくと、今まで見えた広い景色がことごとく隠れてしまって、小さな谷の底に出るだろう。思いがけなく細長い池が萱原と林との間に隠れていたのを発見する。水は清く澄んで、大空を横ぎる白雲の断片を鮮かに映している。水のほとりには枯蘆がすこしばかり生えている。この池のほとりの径をしばらくゆくとまた二つに分かれる。右にゆけば林、左にゆけば坂。君はかならず坂をのぼるだろう。とかく武蔵野を散歩するのは高い処高い処と撰びたくなるのはなんとかして広い眺望を求むるからで、それでその望みは容易に達せられない。見下ろすような眺望はけっしてできない。