Classici giapponesi con furigana
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しのぜんご
死の前後
豊島 与志雄
Leggi 死の前後 (しのぜんご) di 豊島 与志雄 (とよしまよしお) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 17.273 caratteri · 35 schermate
のせいだったらしい。――そして彼はその「発作」についてくわしく説明をして、只今では、それを利用する方法を知ってると云うのだった。
「今でも起るんですか。」
「どうかすると、起りそうです。」
島村は安らかな微笑を浮べた。そしてそんな話から、島村も彼の梟の眼付に親しみを覚えて、蔦子の話などを持ちだした。これから旧跡を訪れてみないかと誘ってみた。
「そうですね、あなたさえよろしかったら……。」
もう蔦子のことなんかは気にもとめていない様子だった。島村にしても、あれきり蔦子のことなんか忘れてしまっているのが、ふしぎなほどだった。
二人は出かけた。丁度島村は、その土地に長く出てる静葉というのと懇意だったので、それを呼んで、蔦子のことを尋ねてみた。よく聞きただすと、蔦子というのがいるにはいたが、それは別人で、先の蔦子はもう数年前にやめて、只今はどうしてるか分らないらしかった。
「それでは、こんどの蔦子を呼んでみますか。」
「いや、よしましょう。」
坪井は言下に答えた。そして島村と静葉との様子をしきりに見比べていたが、ふいに、島村をどうして好きになったかと、静葉にたずねかけた。