Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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しいんのぎもん

死因の疑問

豊島 与志雄

Leggi 死因の疑問 (しいんのぎもん) di 豊島 与志雄 (とよしまよしお) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 13.260 caratteri · 27 schermate

Aozora Bunko

側の卓上には、菓子や果物、緑茶と紅茶、ウイスキーとビールなど、取り散らされていた。この最後の二品は、二人の友情とその日の談話の性質を示すものだった。

「この節の娘たちの気持ちは、わたくしどもには見当がつかなくなりましたわ」

松永夫人はそう言って溜息をついた。彼女の娘で、女子大学に通っているのが、或る新劇団に関係していたが、この三月限り退学して、正式に舞台に立つことにしたと、言い出したのである。映画女優よりはまだましかも知れないけれど、それにしても、学校を中途退学してまでもと、松永夫人は呆れたが、娘は頑として自分の意志を通そうとしてるのだった。

「でも、お嬢さまの考えかたは、自由で明るくて、御心配なさるほどのこともございますまい。」

三上夫人はそう言って、なにかほかのことに思いを走せてる様子だった。

その時、松永夫人は、亡くなった田代清子のことを持ち出したのである。田代清子、三上家での呼名の清さんを、松永夫人は度々の来訪によってよく知っていた。いい女中さんねと、いつも言っていた。彼女は声をひそめた。

「あのひと、ほんとうにどうしたんでしょうねえ。」

「それが、わたくしにも今もって、よく腑におちないんですの。