Classici giapponesi con furigana
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さつじんめいろ
殺人迷路
佐左木 俊郎
Leggi 殺人迷路 (さつじんめいろ) di 佐左木 俊郎 (ささきとしろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 3774 caratteri · 8 schermate
しかし、彼とてしたたか者、なかなかどうして尻尾をつかませるようなへまをやるもんか。で、すっかり手を焼いてしまった僕は、幾度、その執拗な志を抛棄しようと思ったかわからないんだ。しかし、あの、七年前の煽情的な事件を思い出すと、投げようとする僕の中に、又、新な勇気が湧き起るのだったんだ。ところが宮部京子事件の起る三日前の晩、君もすでに知っている通り、銀座裏のカフェで飲んでいた星田と津村と僕とは、星田に脅迫状めいた手紙を書いたとおぼしき二人連の男女に会ったんだが、その時、その洋装の女をどこかで見たような女だがと直感したんだ。しかし、いつどこで会ったのかどうしても思い出せない。ところが、あの事件――宮部京子事件の日、上野の発明博覧会場から、星田と津村と三人で、件の男女の後をつけて行く自動車の中で、ふっと僕は思い出したんだ。これは素晴らしい! と、誰もいなかったら、僕は叫び出したかも知れない。僕は内心の興奮をおさえて、理由を構えて二人と別れた。そして、後々の言い訳のために、本石町の医療機械屋にちょっと寄って、それから、真直に家に帰って、切抜帳をひっくり返して見たんだ」