Classici giapponesi con furigana
ja-reading.com
Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.
どくガスはつめいかん
毒瓦斯発明官
海野 十三
Leggi 毒瓦斯発明官 (どくガスはつめいかん) di 海野 十三 (うんのじゅうざ) in giapponese con furigana. JLPT N1. Tocca una parola per il significato.
N1 · avanzato · kanji e kana moderni · 9511 caratteri · 20 schermate
しかもその後いつまでたっても当人は、瓦斯中毒になっているという自覚が起らないのだ。つまり常人と殆んど変りない精神状態におかれてあって、しかも脳の或る部分が日と共に完全麻痺に陥る。そうなると、たとえば、にこにこ笑って人と話をしていながら、手に握ったナイフで相手の心臓の真上をぐさりと刺すといったようなことを、一向昂奮もせず周章てもせず、平気でやる。まあ、そういう最も常人らしい狂人に変質させるのが、わしのいう持久性神経瓦斯の効果じゃ。どうじゃな。君もそういう方向のものを考えてみてはどうかな」
「す、すばらしいですなあ」
燻精師長は、盃を置いて、金博士に抱きついた。
「よせやい、気持のわるい」
と、金博士は燻精を突き放し、
「さあ、もうそれだけのヒントを与えてやれば、お前は醤のところへ帰って、早速発明研究を始めていいじゃろう。さあさあ、とくとく醤の陣営へ戻れ」
「はい。では、引揚げましょう。永々と御配慮ありがとうございました」
「いやなに、たった十分間の講義だけじゃ。しかしあのウィスキーにペパミント百四十函は、授業料としては至極やすいものじゃ」
「あれだけの夥しい洋酒を捧げても、まだ先生の方が御損をなさいますか」