Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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ひょうがきのかいじん

氷河期の怪人

海野 十三

Leggi 氷河期の怪人 (ひょうがきのかいじん) di 海野 十三 (うんのじゅうざ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 7321 caratteri · 15 schermate

Aozora Bunko

たのだ。いや、たすかって、今日まで生きのびたのは、わしひとりだが……」

道彦の眼は、いつしか熱心にかがやいて、怪人の顔を見つめていた。二十万年前の人類が、どうして今、生きているかふしぎでならないけれど、この怪人の物語る氷河期前後のようすは、どこかで聞いたような話であり、たしかにりくつにあっているのであった。

「さっき、氷から出てきたといったが、氷の中に閉じこめられていたの」

道彦がたずねた。

「そうだ。そんなに用心していたが、だんだんと、寒さが上から下にさがってきて、地下水がこおりだしたのだ。穴が浅いために、多くの人間は、水びたしになったまま、氷の中に閉じこめられた。わしもその一人だった。しかし、この間、ふと気がついたら、顔の上の氷がとけていたんだ。おどろいたねえ」

「まさかねえ」

「君は、わしのいうことを信用しないと見える。じゃあ、わしが氷に閉じこめられていたところへあんないしてやろう。そこには、まだわしのからだのかっこうがついているくぼんだ氷があるから、それを見ればほんとうにするだろう。さあ、行ってみよう」

道彦はまさかと思ったが、怪人が、あまり熱心にすすめるものだから、一しょにいくことにした。