Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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かっぱ

河童

芥川 竜之介

Leggi 河童 (かっぱ) di Akutagawa Ryūnosuke (芥川 竜之介) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 37.576 caratteri · 75 schermate

Aozora Bunko

」

巡査は右手の棒をあげ、(この国の巡査は剣の代わりに水松の棒を持っているのです。)「おい、君」とその河童へ声をかけました。僕はあるいはその河童は逃げ出しはしないかと思っていました。が、存外落ち着き払って巡査の前へ歩み寄りました。のみならず腕を組んだまま、いかにも傲然と僕の顔や巡査の顔をじろじろ見ているのです。しかし巡査は怒りもせず、腹の袋から手帳を出してさっそく尋問にとりかかりました。

「お前の名は?」

「グルック。」

「職業は?」

「つい二三日前までは郵便配達夫をしていました。」

「よろしい。そこでこの人の申し立てによれば、君はこの人の万年筆を盗んでいったということだがね。」

「ええ、一月ばかり前に盗みました。」

「なんのために?」

「子どもの玩具にしようと思ったのです。」

「その子どもは?」

巡査ははじめて相手の河童へ鋭い目を注ぎました。

「一週間前に死んでしまいました。」

「死亡証明書を持っているかね?」

やせた河童は腹の袋から一枚の紙をとり出しました。巡査はその紙へ目を通すと、急ににやにや笑いながら、相手の肩をたたきました。

「よろしい。どうも御苦労だったね。