Classici giapponesi con furigana
ja-reading.com
Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.
なきんぼうのはなし
泣きんぼうの話
小川 未明
Leggi 泣きんぼうの話 (なきんぼうのはなし) di 小川 未明 (おがわみめい) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 2184 caratteri · 5 schermate
ほれ、ほれ、みんな出て坊やを見てたまげていなさる。あっちをごらん。」と、おばあさんは、子供の気をまぎらせようと苦心しました。けれど、子供は、泣きやみませんでした。
このとき、あちらの家から、だれか頭を出しました。
「あ、やかましくてしようがありませんね。泣かないようにしてください。」といいました。
「ほら、ごらん、やかましいとおっしゃる。いい子だから泣くでない。」と、おばあさんは、しわの寄った額ぎわに汗を結んで、子供に頼むようにいいました。
すると子供は、かえってあちらの方を向いて、いまよりも、もっと大きな声を出して泣きました。どうして、こんなに大きな声が、こんな子供の体から出るだろうかと、だれしも思わないものがなかったほどであります。
おばあさんは、孫の泣くのを見て、
「いまに、みんな血が頭に上ってしまって、ガンといって、頭がわれてしまうよ。」と、心配しました。
昼寝をしようと思って、家の中で、できなくてまゆをひそめているものは、いまにもあの声から火が出て、あたりの家や、草や、木に燃えついて、空が真紅になりはしないかと思っていたのです。
おばあさんは、ほんとうに困ってしまいました。