Classici giapponesi con furigana
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どろぼうとわかとの
泥棒と若殿
山本 周五郎
Leggi 泥棒と若殿 (どろぼうとわかとの) di 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 20.601 caratteri · 41 schermate
「ふざけるな、しゃらくせえや、なにょうぬかす。笑あせるな野郎、ちきしょうめ、――やい、なんでもいいから金を出せ」
「――気の毒だが金はない」
「てめえおれを素人だと思ってるのか、これだけの大屋敷で金がねえ、へっ、金はないってやがる、ばかにするなってんだ、やい起きろ、こっちあちゃんとめどをつけて来たんだ、四の五のぬかすと家捜しをするぞ」
「それはいい思いつきだ、遠慮はいらないからすぐやってみろ」
成信はさらに、こうつけ加えた。
「捜してみてもしも有ったらおれにも少し分けて呉れ」
「ふざけたことを云いやがる、しゃらくせえや、ばかにしやあがるな、野郎、みていろ、そこを動くと命あねえぞ」
こう脅迫して、こちらがじっとしているのを認め、そろそろ家捜しにとりかかった。しかしそれはそう安楽にはゆかなかった。襖はすぐ倒れるし、戸棚の戸はあけるなりおっこちた。がらがらとなにかが倒れ、「痛え」という声がしたと思うと、またどこかを踏みぬいたとみえ、板のへし折れるはげしい音が聞えた。
「ええいめえましい、こんちきしょう、なんてえ家だ、なんてひでえ家だ」
こう云ったとたん、男はばりばりどすんとどこかへ落ちこんだ。