Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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ちゅうもんのおおいりょうりてん

注文の多い料理店

宮沢 賢治

Leggi 注文の多い料理店 (ちゅうもんのおおいりょうりてん) di Miyazawa Kenji (宮沢 賢治) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 106.269 caratteri · 223 schermate

Aozora Bunko

と

つぶやきながらつくづくと

あたりを見れば石切場、

石切りたちも帰ったらしく

小さな笹の小屋が一つ

淋しく隅にあるだけだ。

「こいつはうまい。丁度いい。どうもひとのうちの門口に立って、もしもし今晩は、私は旅の者ですが、日が暮れてひどく困っています。今夜一晩泊めて下さい。たべ物は持っていますから支度はなんにも要りませんなんて、へっ、こんなこと云うのは、もう考えてもいやになる。そこで今夜はここへ泊ろう。」

大学士は大きな近眼鏡を

ちょっと直してにやにや笑い

小屋へ入って行ったのだ。

土間には四つの石かけが

炉の役目をしその横には

榾もいくらか積んである。

大学士はマッチをすって

火をたき、それからビスケットを出し

もそもそ喰べたり手帳に何か書きつけたり

しばらくの間していたが

おしまいに火をどんどん燃して

ごろりと藁にねころんだ。

夜中になって大学士は

「うう寒い」

と云いながら

ばたりとはね起きて見たら

もうたきぎが燃え尽きて

ただのおきだけになっていた。

学士はいそいでたきぎを入れる。

火は赤く愉快に燃え出し

大学士は胸をひろげて

つくづくとよく暖る。

それから一寸外へ出た。

二十日の月は東にかかり

空気は水より冷たかった、