Classici giapponesi con furigana
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うきぐも
浮雲
二葉亭 四迷
Leggi 浮雲 (うきぐも) di 二葉亭 四迷 (ふたばていしめい) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 112.980 caratteri · 222 schermate
然るに去年の暮、例の女丈夫は教師に雇われたとかで退塾してしまい、その手に属したお茶ッぴい連も一人去り二人去して残少なになるにつけ、お勢も何となく我宿恋しく成ッたなれど、まさかそうとも言い難ねたか、漢学は荒方出来たと拵らえて、退塾して宿所へ帰ッたは今年の春の暮、桜の花の散る頃の事で。
既に記した如く、文三の出京した頃はお勢はまだ十二の蕾、幅の狭い帯を締めて姉様を荷厄介にしていたなれど、こましゃくれた心から、「あの人はお前の御亭主さんに貰ッたのだヨ」ト坐興に言ッた言葉の露を実と汲だか、初の内ははにかんでばかりいたが、小供の馴むは早いもので、間もなく菓子一を二ツに割ッて喰べる程睦み合ッたも今は一昔。文三が某校へ入舎してからは相逢う事すら稀なれば、況て一に居た事は半日もなし。唯今年の冬期休暇にお勢が帰宅した時而已、十日ばかりも朝夕顔を見合わしていたなれど、小供の時とは違い、年頃が年頃だけに文三もよろずに遠慮勝でよそよそしく待遇して、更に打解けて物など言ッた事なし。その癖お勢が帰塾した当坐両三日は、百年の相識に別れた如く何となく心淋しかッたが……それも日数を経る随に忘れてしまッたのに、今また思い懸けなく一ッ家に起臥して、折節は狎々しく物など言いかけられて見れば、嬉しくもないが一月が復た来たようで、何にとなく賑かな