Classici giapponesi con furigana
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かいていとし
海底都市
海野 十三
Leggi 海底都市 (かいていとし) di 海野 十三 (うんのじゅうざ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 84.118 caratteri · 168 schermate
「君を国賓待遇にするなんて、とんでもないことだ。政府に見つかれば、もちろん君は海底冷蔵庫の壁になるしかないんだ」
カビ博士は僕のことばをひっくりかえして、いつか僕が聞かされたと同じ警告をあびせかける。
「だって僕は、貴重な標本なんでしょう」
「そうさ。君は網の目をのがれている所謂ヤミ物品だから値が高いんだ。しかしどう釈明しても君は合法的存在じゃない」
ああ、ヤミというやつにはずいぶん悩まされた僕であるが、この海底都市へ来てまでヤミ扱いされるとは、なんという情けないことだろう。
「学問のための貴重な標本なりということを、政府の役人どもは了解しないのですか」
「そこじゃ、実に困った対立、いや暗い問題があるんだ、この海底都市にはね」
「へえッ、こんな理想境にも暗い問題なんかがあるんですかね。それは一体どんな問題なんですか」
僕は非常に意外に感じたので、強く問いただした。
博士はすぐには返事をせず、例の五頭のパイプを髭の野原の中に押しこんで、やけに煙をふかしていたが、やがてやっとパイプを口から取ってつぶやくように低いことばをはき出した。
「それは言えない。わしの口から言えない。