Classici giapponesi con furigana
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かいいき
海異記
泉 鏡花
Leggi 海異記 (かいいき) di 泉 鏡花 (いずみきょうか) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 18.223 caratteri · 37 schermate
」
「あんなことをいうんだよ。」
と女房は顔を上げて莞爾と、
「何て情があるんだろう。」
熟と見られて独で頷き、
「だって、男は誰でもそうだぜ。兄哥だってそういわあ。船で暴風雨に濡れてもな、屋根代の要らねえ内で、姉さんやお浜ッ児が雨露に濡れねえと思や、自分が寒い気はしねえとよ。」
「嘘ばッかり。」
と対手が小児でも女房は、思わずはっと赧らむ顔。
「嘘じゃねえだよ、その代にゃ、姉さんもそうやって働いてるだ。
なあ姉さん、己が嫁さんだって何だぜ、己が漁に出掛けたあとじゃ、やっぱり、張ものをしてくんねえじゃ己厭だぜ。」
「ああ、しましょうとも、しなくってさ、おほほ、三ちゃん、何を張るの。」
「え、そりゃ、何だ、またその時だ、今は着たッきりで何にもねえ。」
と面くらった身のまわり、はだかった懐中から、ずり落ちそうな菓子袋を、その時縁へ差置くと、鉄砲玉が、からからから。
「号外、号外ッ、」と慌しく這身で追掛けて平手で横ざまにポンと払くと、ころりとかえるのを、こっちからも一ツ払いて、くるりとまわして、ちょいとすくい、
「は、」
とかけ声でポンと口。
「おや、御馳走様ねえ。」
三之助はぐッと呑んで、