Classici giapponesi con furigana
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かいじんべっそう
海神別荘
泉 鏡花
Leggi 海神別荘 (かいじんべっそう) di 泉 鏡花 (いずみきょうか) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 22.689 caratteri · 46 schermate
たちまち闥開けて、三人の侍女、二罎の酒と、白金の皿に一対の玉盞を捧げて出づ。女房盞を取って、公子と美女の前に置く。侍女退場す。女房酒を両方に注ぐ。
女房 めし上りまし。
美女 (辞宜す)私は、ちっとも。
公子 (品よく盞を含みながら)貴女、少しも辛うない。
女房 貴女の薄紅なは桃の露、あちらは菊花の雫です。お国では御存じありませんか。海には最上の飲料です。お気が清しくなります、召あがれ。
美女 あの、桃の露、(見物席の方へ、半ば片袖を蔽うて、うつむき飲む)は。(と小き呼吸す)何という涼しい、爽やいだ――蘇生ったような気がします。
公子 蘇生ったのではないでしょう。更に新しい生命を得たんだ。
美女 嬉しい、嬉しい、嬉しい、貴方。私がこうして活きていますのを、見せてやりとう存じます。
公子 別に見せる要はありますまい。
美女 でも、人は私が死んだと思っております。
公子 勝手に思わせておいて可いではないか。
美女 ですけれども、ですけれども。
公子 その情愛、とかで、貴女の親に見せたいのか。
美女 ええ、父をはじめ、浦のもの、それから皆に知らせなければ残念です。
公子 (卓子に胸を凭出す)帰りたいか、故郷へ。