Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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かいなんき

海難記

久生 十蘭

Leggi 海難記 (かいなんき) di 久生 十蘭 (ひさおじゅうらん) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 28.628 caratteri · 56 schermate

Aozora Bunko

ショオマレェは鉛筆で簡単な筏の図を書いてみせた。

「大体、こんなかたちの筏をつくる。四隻の端艇と快走艇と艀とがあるから、そのほうへ二百七十八名の人員と兵器食糧を分載し、あとの百五十名は筏に乗せて曳いて行こう」

みながその案を支持した。

「それはいい。いけるでしょう」

どういうところから割りだしたのか、二百人近くの人間を載せた厖大な筏を、四隻の端艇で曳いて行けると考えた。帆と櫂の力だけでするそういう操作は、平穏な海上でも困難なものだが、みな船から逃げだすことばかり考え、誰一人綿密な計算をするものはなかったのである。それで、さっそく舟艇の配分と責任の分担がきめられた。それはこんなぐあいになった。

一、端艇十四櫂(総督用) 総督、同夫人、同令嬢、副官、属官、高級役員。指揮レーノォ大尉。(全員三十五名)

二、同 十二櫂(海軍用) 海軍士官及び下士官。指揮ラペレェル中尉。(全員四十二名)

三、同 十四櫂(艦隊司令官用) 司令官、総督府役員の一部、指揮ラン少尉。(全員二十八名)

四、同  八櫂(総督府用) 上級役員、ピカール書記官、同夫人令嬢、家族及四人の幼児。指揮モーデ中尉。