Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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りゃんちん

涼亭

田中 貢太郎

Leggi 涼亭 (りゃんちん) di 田中 貢太郎 (たなかこうたろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 7140 caratteri · 15 schermate

Aozora Bunko

旅人甲 それは面白い趣向でございますね。べつにこれという面白い話もございませんが……、そうですな、私が家を出るすこし前に、こんな話を聞きましたが。唐といいまして、人の噂では、匪徒の仲間入りをしているという男ですが、その男が二更のころに、酒に酔って歩いておりますと、その晩は月があって、紅い着物を着た女が路のはたに蹲んでおるから、からかってみるつもりになったでしょうね。そっと背後から行って、くすぐると、女が顔をこっちに向けたが、どうでしょう、その顔は、目も鼻もない、つるりっとした白い肉のかたまりじゃありませんか。さすがの男も、きゃッといったきりで、そのままそこへ気絶してしまったのを、ちょうど仲間の者が通りかかって、家へ舁いで来て、介抱しましたから、やっと正気になりました。目も、鼻も、口も、何もなくてつるりっとしていたといいますからね。【と、旅人乙の方を向いて】お前さんがこの間話した、子供を斬った傷の話も面白いじゃないか。

旅人乙 そうじゃ、その話をしよう。それは昔だれかに聞いた話だが、【と、煙管の吸殻を吹いて煙管を側へ置きながら蒲留仙の顔を見て】宋城の南店に宿をとっておった男が、夜、月の晩に歩いておりますと、前を老人が歩いてて、月の光で手にしている帳簿のような物を読んでおりますから、お爺さん、何を読んでおります