Classici giapponesi con furigana
ja-reading.com
Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.
しんやのしちょう
深夜の市長
海野 十三
Leggi 深夜の市長 (しんやのしちょう) di 海野 十三 (うんのじゅうざ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 109.982 caratteri · 220 schermate
どっちも、もう此処に無いことはよく知っているじゃありませんか。それとも……」
といって女は口籠ったが、
「それともこの妾が、隠しているようにでも思っているの。あんたは知らないだろうけれども、『深夜の市長』さんにいいつかったことを一つでも間違えようものなら、あたし達は一夜だって無事に生きてゆけないのよ。変なことを云い出さないでヨ」
「じゃあ、たしかに速水輪太郎に渡したんだな」
「分ってるじゃないの」
「よオし。それなら僕はこれから速水輪太郎のところへゆくんだ。君はその男の居る場所を知っているだろう。さあ、そいつを教えて呉れ給え」
「おや、だいぶ威勢がよくなって来たのねエ」と、女は隙を見出してすかさず弥次ることを忘れなかった。「それで輪太郎さんのところへ行って、一体どうしようというのさ」
「それは分ってるじゃないか。僕はこの変な事件や、この妙な環境から、一分間でも早く逃出したくなったのだ。速水氏から、僕の拾った証拠物件を返して貰ったら、そいつを直ぐその筋へ差出して堂々と裁きをつけて貰うつもりだ。僕はすこしも怪しいところなんかありゃしないのだ」
「へん、どうですかねえ。