Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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わたらせがわ

渡良瀬川

大鹿 卓

Leggi 渡良瀬川 (わたらせがわ) di 大鹿 卓 (おおしかたく) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 280.528 caratteri · 557 schermate

Aozora Bunko

到るところで聞かされるのは惨劇当日の模様だった。半死半生の目にあって、足腰が立たぬために、現場で捕縛されたものが十五名あった。永島与八、田名網忠吉、大森留吉、島田団蔵、中田善次郎、福地彦蔵、小山藤八、黒田茂吉、大朏善平、石井郡三郎、茂呂宗次郎、野村千代蔵、谷熊次郎、関口多吉、堀口源吉である。

彼等はいずれも負傷していたので、地元佐貫村の村長塩谷予一をはじめ有志の人々が見かねて、付近の真如院に引きとり、村医高橋金六を呼んで応急手当を施さしめた。しかし手当のあいだも捕繩を解くことを許されず、着物も泥まみれのままだった。やがて、その朝彼等が悪罵を浴びせてすぎた館林警察署へ、数珠つなぎにされて、夕靄のなかを送りこまれた。ただ永島だけは、到底歩行にも堪えないので俥に乗せられた。彼は泥深い堀の中へ投げこまれて濡れ鼠になって這いあがり、桑畑の中に倒れていたところを捕えられたので、頭と眼と腕と足の四カ所に打撲傷をうけ、わけても眼はひどく踵れあがって、一眼は瞼をひらくこともできなかった。俥の上にいても振動が足腰の疼きにひびいて堪え難かった。肌着まで濡れたからだを、寒風がいやがうえに冷えこませて、警察へ着いたときにはもう口も利けなくなっていた。