Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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わたらせがわ

渡良瀬川

大鹿 卓

Leggi 渡良瀬川 (わたらせがわ) di 大鹿 卓 (おおしかたく) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 280.528 caratteri · 557 schermate

Aozora Bunko

「その気持はよくわかっている。あなたのその精神に動かされて、弁護士も弁を振えば、新聞記者も筆を揮っている。総ての者があなたの熱誠に免じて、力を惜しまず心を労しているのです。だが、それだからこそ、あなたは体を大事にしなければならない」

「そんなはずはない」正造は強く首をふり、見る見るうちに声も激してきた。「田中正造などはなにものでもない。弁護士諸君でも、新聞記者諸君でも、鉱毒事件なり被害民なりに同情すればこそ奔走してくれているのだ。あなただってそのはずだ。田中正造に同情するのではなくて、正造の事業に同情してくれているはずだ」

「それはつまり同じことだ。事業は人がなす。本当の事業というものは人間と仕事が表裏一体をなす。故に事業に同情するのは、同時にその人に同情するのである。……まア、そんな議論はとにかく、酒はおやめなさい」

「正造に同情してもらったところで、そんな同情はうれしくもなんともない」

正造は顔を真赤にして島田を睨みつけた。だが島田もひるまなかった。

「酒を飲むなといわれてそんなに怒るが、あなたも昔亡くなった沼間さんに手厳しく忠告したことがあった。私はあんな乱暴なやり方はしないが、怒られたくらいで忠告はやめない。