Classici giapponesi con furigana
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わたらせがわ
渡良瀬川
大鹿 卓
Leggi 渡良瀬川 (わたらせがわ) di 大鹿 卓 (おおしかたく) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 280.528 caratteri · 557 schermate
田中の為せし所は即ち斯の如きのみ、其心事憐む可くして憎むべき所なし、悲しむ可くして怒る可き所なし。抑※(二の字点、1-2-22)亦何の非難する所ぞ」
正造は越中屋の一室に閉じ籠って、ひたすら謹慎をつづけた。正造の放免されたことを知って、友人、知人、有志の見舞うもの踵を接した。しかし正造は事件について多く語るを欲しないもののごとくであった。
「わがこと、敗れたりと雖も、一片の至誠が天聴に達したとおもえば、まことに有難い次第です」
ただそういって、自ら慰める処のあるような余裕を見せた。また相手の人によっては、
「もし陛下の御手もとへ書面を差出すだけならば、いい機会がいくらもあった。議会の開院式の時に行えば、なんの造作もないことだ。しかし議員の身でそれを行ったのでは、議員の職責を侮辱するというものだ……」
そういって、ひそかに慮ってきた用意の深く遠いことを洩らしもした。だが、人が政府の処置の案外に軽かったことをいうと、正造の顔はたちまち陰鬱にゆがんだ。
「政府の野郎、この田中正造を狂人かなにかにして取扱ったのだ」
いかにも痛憤に堪えぬという口吻であった。
正造は数日後の十八日に、間田の村民が宿へ立ち寄ったのに託して、同村に滞在して難民の救済と慰問につとめている老妻かつ子へ、直訴後はじめての書信を寄せた。