Classici giapponesi con furigana
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こはんていじけん
湖畔亭事件
江戸川 乱歩
Leggi 湖畔亭事件 (こはんていじけん) di 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 69.335 caratteri · 137 schermate
そして、あの短時間に、十時三十分から五分か十分の間に、死体を処理することの出来る立場にあるものは、三造を措いて他にないのです。彼は一応、焚場の石炭の山のうしろへ死体を隠して置いて、深夜を待って、ゆっくり人肉料理を行うことが出来たかも知れません」
河野は段々演説口調になって、得意らしく喋るのでした。
「しかし、あのおろか者です。その上、正直で通った三造です。私もまさかと思っていました。彼を疑い初めたのはごく最近のことなのです。昨日浴場の裏で三造に行逢った時、ふと気がつくと、彼の手の甲に黒い筋がついている、当然私は例の犯人の手の傷痕を思い出さない訳には行きませんでした。ハッキリと、太く一文字にひかれた筋が、君のお話しのものとよく似ているのです。私はハッとあることに思い当って、しかし何気なく『どうしたのだ』と聞きますと、『ヘエ』と例の間の抜けた返事をして、三造はしきりに手の甲をこすりましたが、なかなかその筋が消えない。どうも焚場の煤のついた品物に強く触った跡らしいのです」
河野はここでも又、巡査のために覗き眼鏡の像について、詳しい説明をつけ加える必要がありました。