Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

ja-reading.com

Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.

まんかんところどころ

満韓ところどころ

夏目 漱石

Leggi 満韓ところどころ (まんかんところどころ) di Natsume Sōseki (夏目 漱石) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 74.601 caratteri · 148 schermate

Aozora Bunko

石段を上って、入口の所に立つや否や、色の白い十四五の給仕が、頑丈な樫の戸を内から開いて、余の顔を見ながら挨拶をした。もう御帰りかと尋ねると、まだでございますと云う。留守では仕方がない。どうしたものだろうと思って、石の上に佇ずんで首を傾けているところへ、後に足音がするようだからふり向くと、先刻鉄嶺丸で知己になった沼田さんである。さあ、どうぞと云われるので、中に入った。沼田さんは先へ立って、ホールの突き当りにある厚い戸を開いた。その戸の中へ首を突っ込んで、室の奥を見渡した時に、こりゃ滅法広いなと思った。数字の観念に乏しい性質だから何畳敷だかとんと要領を得ないが、何でも細長い御寺の本堂のような心持がした。その広い座敷がただ一枚の絨毯で敷きつめられて、四角だけがわずかばかり華やかな織物の色と映り合うために、薄暗く光っている。この大きな絨毯の上に、応接用の椅子と卓がちょんぼり二所に並べてある。一方の卓と一方の卓とは、まるで隣家の座敷ぐらい離れている。沼田さんは余をその一方に導いて席を与えられた。仰向いて見ると天井がむやみに高い。高いはずである。室の入口には二階がついていて、その二階の手摺から、余の坐っている所が一目に見下されるような構造なんだから、つまるところは、余の頭の上が、一階の天井兼二階の天井である。