Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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まんかんところどころ

満韓ところどころ

夏目 漱石

Leggi 満韓ところどころ (まんかんところどころ) di Natsume Sōseki (夏目 漱石) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 74.601 caratteri · 148 schermate

Aozora Bunko

こっちの都合もあるし、所労の人に迷惑をかけるのも本意でないから、他日を期して税関を出た。すると今度は馬車が満鉄の本社へ横づけになった。広い階子段を二階へ上がって、右へ折れて、突き当りをまた左へ行くと、取付が重役の部屋である。重役は東京に行ってるもののほかは皆出ていた。それに一々紹介された。その中で昔見た田中君の顔を覚えていた。どうです始めて大連に御着きになった時の感想はと聞かれるから、そうです船から上がってこっちへ来る所は、まるで焼迹のようじゃありませんかと、正直な事を答えると、あすこはね、軍用地だものだから建物を拵える訳に行かないんで、誰もそう云う感じがするんですと教えられた。

しばらく椅子に腰を掛けて、おとなしく執務の様子を見ていると、じき午になった。さあ飯を食おうと、食堂へ案内された。ここへと云う席へ坐って、サーヴィエットを取り上げると、給仕が来て、それは国沢さんのですから、ただいま新しいのを持って参りますと云った。食堂は社の表二階にあたる大広間で、晩になれば、それが舞踏室に変化するほどの大きなものであった。これは社員全体に向って公開してあるのだそうだが、同じ食卓に着いた人の数を云うと、約三十人に過ぎなかった。