Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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げんぞうがはら

源蔵ヶ原

山本 周五郎

Leggi 源蔵ヶ原 (げんぞうがはら) di 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 13.843 caratteri · 28 schermate

Aozora Bunko

あみえなかったな」

「みんな一遍にいかれちゃった」と又次郎が云った、「それでみんなが、いやそうじゃねえ宗さんだ、宗さんが云いだして、誰もお光ぼうには手を出さねえって約束をしたっけ、どんなことがあっても手を出すなって」

「もしも約束をやぶってちょっかいを出したら」と忠太が切り口上で云った、「みんなで袋叩きにして大川へ放り込み、二度と御朱引き内の土は踏ませねえって、はっきり契約したし、みんなその約束を守って来た筈だ」

「おめえまるで」と又次郎が吃りながら云った、「まるで怒ってるようだぜ」

「ようだ、――へ」忠太は片方の眉をぴくんとあげて舌打ちをした、「ようだもくそもあるか、おらあ、――まあいいや、おめえが相手じゃ肝が煮えるばかりだ」

又次郎がなにか云おうとすると、宗吉がそれを遮って、ほくろはどこにあった、と誰にともなく問いかけた。

「泣きぼくろ」と又次郎が云った、「左の眼尻のここんところだ」

「上唇と鼻の脇とのあいだだ」と市三が云った、「泣きぼくろじゃねえ、あれは運のいいほくろなんだ」

「運のいい、ねえ」と又次郎。

「耳のうしろにもあったっけ」と宗吉が云った、「おれのおふくろとちょうど同じところだった、そう云ったら、それじゃあたしあんたのおっかさんの生れ変りかしらって、べらぼうめ、おふくろはまだ生きてらあ」