Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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たきぐち

滝口

山本 周五郎

Leggi 滝口 (たきぐち) di 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 49.815 caratteri · 99 schermate

Aozora Bunko

と益村が気のぬけた調子でさえぎった、「――本当のところ、畠中はなんの用があって来たんだ」

「おれは江戸へゆくことになった」

益村は振り向いて畠中を見た。

「川普請が難こうしていることは聞いたろうが、資金の調達がこっちではどうにもならなくなった」と畠中が云った、「――それで殿が御在府ちゅうに、なんとしてでも纒めようということになり、おれにその役が当ったというわけなんだ」

「鶴井を褒めるわけがそれでわかった」と云って益村は唇で笑った、「これは冗談だが、――しかしそいつはたいへんだな、幕府では財政緊縮でこちこちになってるそうじゃないか、殿も汗をかかれるだろうが、鶴井はそれこそ骨を削るぞ」

去年、酒井氏が側用人から老中に就任して以来、幕府は一般への倹約令とともに、財政のきびしい緊縮策がとられることになった。大名諸侯の中には、領内の土木、治水、農地開拓、産工業を興すなどのために、幕府から融資を受けていたものが少なくないので、この緊縮策は相当な打撃であり、それらの事業を縮小するか、中止、または放棄しなければならない例さえ出ているということだ。――江戸屋敷はもとより、国許の重臣たちもそれは知っているだろうし、承知のうえで融資を願い出るのであろう。