Classici giapponesi con furigana
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せんこうてい「ハビヒツブルグ」
潜航艇「鷹の城」
小栗 虫太郎
Leggi 潜航艇「鷹の城」 (せんこうてい「ハビヒツブルグ」) di 小栗 虫太郎 (おぐりむしたろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 132.395 caratteri · 263 schermate
明暁の決行――それまでは何事も差し控えねばならぬ。
と、余は胸をさすりさすり水深を測ったのち、艇をふたたび沈下せしめた。
深度器を見ながら、機関部に、いま海底に着くぞという声が、唇を離れようとしたとき、艇体に微震を感じた。これで、艇体がまったく着底したわけである。
余は、底荷水槽に水を入れ、動揺を防いだのち、艇首から艇尾まで充分に点検させた。それが終り、「すべて固く密閉、故障なし」の報告があって、余は総員に、部署を離れ充分に休養するよう――命じた。
ここは、風波の憂いもなく、敵襲の怖れもなく、世界中で最も安全な地点である。しかも、激務を終ったのちの、休養の愉快さは、他に比すべきものもないであろう。各自の部署を離れて、兵員室に行く部下の顔は明日の決行を思い、誇りと喜悦の色に輝いている。
それから、昏々と眠りつつあったとき、大声で、艇長、三時三十分です――と呼び醒されたのであった。聴けば、二時頃から横揺れをはじめ、天候が変って、海上は、風波強いらしく思われた。
そこで、早目の朝食後、余は総員に訓示をあたえた。
「諸君よ、今暁吾々が行う潜行は、祖国を頽廃から救う、偉大なる隠れんぼうである。