Classici giapponesi con furigana
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しょうねん
潤一郎ラビリンスI――初期短編集
谷崎 潤一郎
Leggi 潤一郎ラビリンスI――初期短編集 (しょうねん) di 谷崎 潤一郎 (たにざきじゅんいちろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 41.319 caratteri · 84 schermate
」
と、一行の旦那や藝者連に取り巻かれ、拍手喝采のうちに、ろくろ首の男は、すっぽり紙袋を脱いで、燃え立つような紅い半襟の隙から、浅黒い坊主頭の愛嬌たっぷりの顔を始めて現わしました。
河岸を換えて又一と遊びと、其処でも再び酒宴が始まり、旦那を始め大勢の男女は芝生の上を入り乱れて、踊り廻り跳ね廻り、眼隠しやら、鬼ごッこやら、きゃッきゃッと云う騒ぎです。
例の男は振袖姿のまゝ、白足袋に紅緒の麻裏をつッかけ、しどろもどろの千鳥足で、藝者のあとを追いかけたり、追いかけられたりして居ます。殊に其の男が鬼になった時の騒々しさ賑やかさは一入で、もう眼隠しの手拭いを顔へあてられる時分から、旦那も藝者も腹を抱えて手を叩き、肩をゆす振って躍り上ります。紅い蹴出しの蔭から毛脛を露わに、
「菊ちゃん/\。さあつかまえた。」
などゝ、何処かに錆を含んだ、藝人らしい甲声を絞って、女の袂を掠めたり、立ち木に頭を打ちつけたり、無茶苦茶に彼方此方へ駈け廻るのですが、挙動の激しく迅速なのにも似ず、何処かにおどけた頓間な処があって、容易に人を掴まえることが出来ません。
皆は可笑しがって、くす/\と息を殺しながら、忍び足に男の背後へ近づき、