Classici giapponesi con furigana
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しょうねん
潤一郎ラビリンスI――初期短編集
谷崎 潤一郎
Leggi 潤一郎ラビリンスI――初期短編集 (しょうねん) di 谷崎 潤一郎 (たにざきじゅんいちろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 41.319 caratteri · 84 schermate
何でも欲しいと云うものは買い放題、「お前さん、こうして下さい。あゝして下さい。」と、頤でこき使われて、ハイハイと云う事を聞いて居る意気地のなさ。どうかすると酒癖の悪い女に、馬鹿野郎呼ばわりをされて、頭を擲られて居ることもあります。女の居る当座は、茶屋の附合いも大概断って了い、毎晩のように友達や店員を二階座敷に集めて、女房の三味線で飲めや唄えの大騒ぎをやります。一度彼は自分の女を友達に寝取られたことがありましたが、其れでも別れるのが惜しくって、いろ/\と女の機嫌気褄を取り、色男に反物を買ってやったり、二人を伴れて芝居に出かけたり、或る時は其の女と其の男を上座へ据えて、例の如く自分がお太鼓を叩き、すっかり二人の道具に使われて喜んで居ます。しまいには、時々金を与えて役者買いをさせると云う条件の下に、内へ引き込んだ藝者なぞもありました。男同士の意地張りとか、嫉妬の為めの立腹とか云うような気持は此の男には毛程もないのです。
其の代り、また非常に飽きっぽい質で、惚れて/\惚れ抜いて、執拗い程ちやほやするかと思えば、直きに餘熱がさめて了い、何人となく女房を取り換えます。