Classici giapponesi con furigana
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やけどしたかみさま
火傷した神様
田中 貢太郎
Leggi 火傷した神様 (やけどしたかみさま) di 田中 貢太郎 (たなかこうたろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 3456 caratteri · 7 schermate
「もし、もし」
と云って呼びとめ、
「このあたりで、何という家がいいのでしょう」
と云うと、女は、
「さあ、何処がいいでしょうね」
と云った。私は女が己の家をほめることも出来ないが、それかと云って他へ客をやりたくもないと云う気もちでいることを知った。そこで私は、
「姐さんの家は、何処だね」
と云うと、女は、
「中津屋でございます」
と云った。私はさっそく中津屋へ往くことにして女に跟いて往った。「やつがはし」とした小溝にかけた橋を右にして、新道を折れると温泉街であった。
私は中津屋へ入って、まず温泉に入り、それから二階へあがって雑記帳を啓けていると、彼の女が来て、
「御飯はどういたしましょう」
と云った。私は飯の注文をして、
「ついでに一本持って来てもらおうか」
と云った。
すると女はにやりと笑った。
「お気のどくですが、来宮様のお祭でございますから、旦那は御存じでしょう」
と云った。私は何も知らないので、
「何も知らないが、来宮様のお祭って、なんだい」
と云うと、女はまたにやりと笑って、
「御存じでしょう、旦那は」
と云って、私がしらばくれているような云い方をするので、