Classici giapponesi con furigana
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かやくせん
火薬船
海野 十三
Leggi 火薬船 (かやくせん) di 海野 十三 (うんのじゅうざ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 61.552 caratteri · 124 schermate
竹見は、おそれ気もなく、いいはなした。
「ふふン」
さすがに、船長ノルマンは、おちついたものである。はらを立てないで、鼻さきでちょっとわらったばかりだ。
「とにかく、貴様みたいなわけのわからない小僧には、貴重な本船の食糧を食べさせておくわけにはいかん、日本人ならともかくもだが、中国人などに、用はない」
「……」
「用はないから、貴様をかたづけてやる。わが輩の腕力が、いかに物をいうかについては、貴様もさっき舷をとびこえて二匹の濡れねこが出来あがったことを知らないわけじゃあるまいね。どうだ」
船長ノルマンは、さっき二人の水夫を、舷ごえに、海中へなげこんだことをいっているのであろう。
「よわい者を、おどかしっこ無しだ」
「なにを、ぐずぐずいうか」
船長ノルマンは猿臂をのばして、水夫竹見の襟髪をぐっとつかんだ。怪力だ。竹見はそのままひっさげられた。足をばたばたしたが、足の先に、どうしても甲板がさわらないのであった。それでは、どうすることもできない。
「さあ、どうだ。このまま舷へもっていって、ぽいとすててやろうか」
「なぜすてるのか」
「わかっているじゃないか。この船に、中国人なんか、用はないんだ。