Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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かやくせん

火薬船

海野 十三

Leggi 火薬船 (かやくせん) di 海野 十三 (うんのじゅうざ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 61.552 caratteri · 124 schermate

Aozora Bunko

それまでは、この船で貴様を、やとっておいてやる」

そういって船長ノルマンは、ふりかえって、いみありげに、はるか後方の海面に目をやった。

そこには、船足のおそい平靖号の船影は、もうかなり小さくなって、おくれているのが見えた。

ノルマンは、胸の中になにをかんがえているのであろうか。

虎船長の決心

こっちは、平靖号の船上。

虎船長は、不自由な身体を、船長室の籐椅子のうえにおいて、ぷんぷん怒っている。

その前には、ノーマ号へ派遣され、野菜などを金貨にかえてきた事務長をはじめ、一行の若者たちが、かしこまっている。

「火薬船だというが、はたして本当かどうか、なぜもっとはっきりしらべてこなかったんだ。竹見の奴が、脱船したい一心で、火薬船などと手前をつくろう手もないではないからのう」

事務長は、髭面には似合わず、少女のようにはじらいながら、

「どうもソノ、あの場合ぐずぐずしていると、こっちの部下たちが、みんな海の中に、なげこまれそうになったもんでしてナ。なにしろ多勢に無勢というやつです。そのうえ、向こうは、なかなか手剛いごろつきぞろいなんです」

と、弁解に、これとつめているが、虎船長には、はら立たしくひびくばかりだった。